院長のブログ | たけなか眼科

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ドライアイ

ドライアイという言葉は良く耳にされると思います。目が乾く他に、疲れ目や、痛み、かゆみの原因となっていることもあります。ドライアイの原因としては「涙の不安定さ」と「まばたきの刺激」が挙げられています。また涙の不安定性の原因としては、「涙の量が少ない」、「目の表面に涙がとどまりにくい」、「涙の蒸発が激しい」などのタイプがあります。全てのタイプが一般の方でもおこりうるのですが、それぞれ以下のような特徴があります。
「涙の量が少ないタイプ」のドライアイは、重篤なものとして、シェーグレン症候群という涙腺の病気が原因のことがあります。この病気では唾液も少なくなるので、口が渇く症状も同時にあります。
「目の表面に涙がとどまりにくいタイプ」のドライアイは、近年、日本で注目を集めているタイプですが、新しい特効薬も開発され、良好な成績をおさめています。
「涙が蒸発しやすいタイプのドライアイ」は、涙に含まれる油分が少ないこと(油分を分泌するマイボーム腺の異常)などが指摘されています。まつげのあたりから油分がでるのですが、まつげのあたりを清潔にすることで、脂分が出やすくなり、ドライアイが改善することがあります。
眼科では、ドライアイの検査の1つに涙に色をつけて、涙の状態を詳しくみる検査があります(写真)。それでドライアイのタイプや、程度を診断します。現在、眼科では主に3種類のドライアイ点眼薬がありますので、症状やタイプに合わせて、自分にあう点眼薬を使用されることが重要です。たけなか眼科でも、ドライアイのタイプの診断をし、タイプ別の処方をしておりますので、ドライアイの症状が気になる方はご相談ください。

正常
ドライアイ

たけなか眼科院長  竹中丈二

 加齢黄斑変性症という病気をご存知ですか?文字通り、加齢によって、目の奥の黄斑という部分が傷む病気です。欧米では失明原因の第1位で、日本でも近年増加しており、第4位になっています。加齢などにより、黄斑部の循環が悪くなり、新生血管というもろい血管が発生し、それが破裂して出血をおこすために視力が大きく低下する病気です。
 加齢が最大の原因で、50歳以上に発症することが多いです。そのほかに喫煙も原因に挙げられていて、バランスのとれた食事も大切だといわれています。症状としては、視力低下や、ゆがみを感じることがあります。ただし両眼で見ているときには気づきにくいことがありますので、ときどき片目でものを見てみることが早期発見には重要です。早期に発見できた場合には治療で視力を維持することが可能ですが、一度大きな出血を起こしてしまうと、いろいろな治療をしても視力の回復は困難です。
 治療には硝子体内注射が第一選択とされています。白目の部分から、目の中に注射を行ない、薬液を注入します。原因となる新生血管を退縮させるのに非常に効果的です。ただし注射は一度だけではなく、複数回必要なことが多いです。また視力を改善させるというよりは、今ある視力をできるだけ維持するという治療になります。ですから、早期に発見することがとても重要です。ゆがみや視力低下を感じる方はもちろん、50歳以上の方で眼科に最近かかっていない方は、一度眼底の検査をすることをおすすめいたします。当院でも加齢黄斑変性症に対する検査や、硝子体内注射などの治療を行なっていますので、お気軽にご相談下さい。

治療前 視力0.5

注射治療後 視力1.2

近視について

 近視の人口は、近年世界中で爆発的に増加し問題になっています。日本でも、文部科学省の発表によると、子どもの視力低下は進んでおり、高校生の6割以上、中学生の5割以上、小学生の3割以上が視力1.0未満であると報告されました。
 これまで近視というと、遺伝が原因であるとか、近くのものを見る時間が多いとか、暗いところでものを見ることが大きく影響すると言われていました。そういった影響もあると思いますが、もっと重要なことが太陽光線を浴びることであるとの報告が、最近数多くみられます。両親が近視でも、野外活動が1日2時間を超える子供は、近視になりにくいとの報告が複数の研究グループから報告されました。実際に1日2時間以上屋外で遊ぶ子供は、小学生で13.7%(「第2回放課後の生活時間調査2013」)であり、近年の子供たちは屋外で活動する時間が減少しています。
 それではなぜ、太陽光線を浴びることが近視の抑制につながるのでしょうか。慶応大学の近視研究チームは、屋外で浴びるバイオレットライトが、近視の抑制に有効である可能性を発見しました。バイオレットライトとは、可視光線の中で360~400nmの波長の紫色の光のことです。最近よく耳にするブルーライトと紫外線の間の波長の光です。このバイオレットライトを浴びることで、近視を抑制する遺伝子の1つであるEGR1が有意に上昇することが実験で示されました。実際にヒトでも証明されており、バイオレットライトをカットした人のほうが、近視が進行したという結果がでています。ですので、近視の進行予防には1日2時間以上、外で遊ぶことが有効だと考えます。
 少し話は変わりますが、食べ物でも近視抑制に期待ができる食べ物が発見されました。クチナシという花がありますが、その色素成分「クロセチン」が有効である可能性が示されました。「クロセチン」は近視抑制に関連するEGR1遺伝子の発現を高める効果があり、さらに近視誘導モデルでも、近視進行を有意に抑制することが確認されました。クロセチンはクチナシの実や、サフランのおしべに含まれる色素性分ですが、人の体内では生成されません。また、必要量を食事で摂取することは難しいです。
 慶応大学の近視研究チームは6歳から12歳の69名の子供を対象として「クロセチン」の効果を研究しました。「クロセチン」群は「クロセチン」7.5mgを含んだカプセルを、1日1カプセル服用し、「プラセボ」群は「クロセチン」を含まないカプセルを1日1カプセル服用して、1ヶ月後と6ヶ月後に近視の程度を比較しました。「クロセチン」群は「プラセボ」群に比べて屈折度数の低下が20%抑制されました。これは非常にインパクトのある結果で、6ヶ月で結果がでるということはかなり効果があると思いした。
 その研究時と同じ量の「クロセチン」を含んだ「クリアビジョン ジュニアEX」というサプリメントが、ロート製薬から発売されました。医療機関のみで販売が可能なものです。6才から服用でき、無味無臭の小粒なソフトカプセルです。注意点として、近視が良くなるわけではなく、その進行の程度を抑制する効果が期待されているということです。また、すぐ結果はでないため、6か月くらい飲み続けることは必要であるといわれています。当院でも10月から販売を開始いたしました。1箱が1ヶ月分で、3,000円(税抜)です。ご興味のある方はどうぞお気軽にご相談下さい。

たけなか眼科院長  竹中丈二

緑内障

 今回は緑内障についてお話しします。緑内障とは目の奥の神経が傷んで、放置すると失明につながる病気です。みなさんも、恐ろしい病気だということはご存知かと思いますが、どのくらいの人が緑内障だと思いますか?緑内障は、現在日本人の失明原因の第1位にあげられています。40歳以上の日本人の20人に1人が緑内障と推定されています。しかもその9割の人は緑内障があることに気づいていないと言われています。
 そもそもなぜ緑内障になるかというと、目の中の圧、眼圧が高いことで目の奥の神経が傷害されます。傷害された視神経は色が白くなります(写真1)。視神経が傷むと見える範囲が狭くなり(写真2)、最後には失明してしまいます。写真2の黒い部分が、見えにくくなっている部分ですが、このくらいでは自覚症状はありません。自分で分かるほど見えにくくなっていれば、それはすでにかなり進行した緑内障と言えます。
 緑内障の治療は基本的には点眼の治療になります。点眼をして、眼圧を下げることで進行を遅らせます。眼圧の下がりが不十分な場合は手術をすることがあります。しかしいずれの治療もあくまでも進行を遅らせるだけで、失った視野(見える範囲)を回復することはできません。ですから、緑内障は早期に発見して早期に治療を開始することが非常に重要です。早期に治療すれば決して怖い病気ではありません。
 早期に発見するためには、目の奥の視神経を見ればほぼ発見できます。人間ドックで眼底の写真をとることでも判定できますし、もちろん眼科を受診すれば早期に発見することができます。たけなか眼科ではOCTという機器を使用して(写真3)、以前では診断できなかった、ごく早期の緑内障も発見することができます。また点眼治療で効果が不十分な場合は、緑内障の日帰り手術を行なっています。
 40歳以上の方で眼底検査を受けたことが無い方は、緑内障が無いか、一度眼科で診察を受けることをおすすめいたします。

 

写真1 視神経所見
正常
緑内障
写真2 視野
正常
緑内障
写真3 OCT
赤い部分が神経が傷害され、薄くなった部分


たけなか眼科院長  竹中丈二

飛蚊症

皆さんは飛蚊症という症状をご存じでしょうか?耳にされたことはあるかもしれませんが、詳しくは知らない方もおられると思います。飛蚊症とはまさに目の前に蚊が飛んでいるように見える症状のことを言います。見え方によっては、ゴミのように見えたり、蜘蛛の巣のよう見えると表現される方もいます。
では飛蚊症の原因は何かと言いますと、目の中の硝子体という部分の濁りが原因なのです。多くの場合は加齢に伴う生理的な濁りですが、まれに網膜剥離などの重篤な病気のサインのことがあります(写真)。もしも網膜剥離であれば数日で失明に近い状態になってしまい、手術をしても視力があまり戻らないこともあります。
ですから、飛蚊症を自覚したときは早めに眼科を受診して目の奥に病気がないかを確認することが重要です。たけなか眼科では飛蚊症の詳しい診察はもちろん、万が一網膜剥離を生じていた場合には当院で手術を行なうことができます。飛蚊症が気になる方は早めの受診をお勧めいたします。

糖尿病網膜症

糖尿病の患者さんは日本にどのくらいいると思いますか?
2016年国民健康・栄養調査によると、糖尿病患者数は推計で1,000万人を越え、予備軍を含めると2,000万人もいるそうです。成人の4人に1人は糖尿病ないしはその予備群といえます。思っているよりも多くの人が糖尿病になっていますよね。
糖尿病は細い血管が傷害されますので、目の奥の細い血管も障害を受け、糖尿病網膜症を起こします。糖尿病網膜症はとても怖い病気で、日本では失明原因の第2位になっています。糖尿病網膜症はどのように進行するかと言いますと、最初は細い血管が詰まり、目の奥の網膜に小さな出血を起こします。しかしそのころは自覚症状はなく、自分ではその変化に気づきません。その後さらに血管の詰まりが強くなると網膜に酸素が行き届かなくなり、新生血管という、もろい血管ができて、それが破れて目の中に大出血をおこします(写真1)。そのときになって初めて見えにくくなり糖尿病網膜症に気づきます。この状態になると目の中の出血を取り除く硝子体手術を行なう必要があります(写真2)。早い段階で網膜症が見つかれば、手術をせずに治療することができますので、糖尿病がある方は必ず眼科を定期的に受診して下さい。
小さな出血だけの単純網膜症なら血糖のコントロールだけで出血はなくなります。もう少し進行した状態であれば、目の奥にレーザー光線をあてる治療をして、網膜の循環をよくすることで、手術をせずに治療することが可能です。大きな出血を起こしている増殖糖尿病網膜症は手術をして治療します。
たけなか眼科では、初期の検診から、網膜レーザー治療はもちろん、目の奥の出血などを取り除く硝子体手術も行なっています。糖尿病がある方はどうぞお気軽にご相談下さい。

写真1 (術前)
視力 0.05
写真2 (術後)
視力 0.9


たけなか眼科院長  竹中丈二

皆さんはコンタクトレンズに対して、どのような印象をお持ちですか?手軽で便利なもの?いろんなカラーがあって、黒目が大きく見えて、美容的に手放せないもの?使う人によって様々な印象があると思いますが、今やコンタクトレンズ装用者は、全国で1500万人~1800万人といわれており、国民の10人に1人はコンタクトレンズを使用しているといわれています。

上手に使えばとても便利なコンタクトレンズですが、実は使用する際には、皆さんが感じている以上に厳重な注意が必要です。2005年4月の薬事法の改正により、コンタクトレンズは、人工透析器や人工呼吸器などと同じレベルの高度管理医療機器と指定されました。これはコンタクトレンズを使用したときに生じうる副作用や、機能障害を生じた場合の人体へのリスクが、人工呼吸器と同等に高いものということを意味します。1年間の内、コンタクトレンズを装用者の7.4%に、装用中止が必要となる眼障害が生じていると言われています。その中でも重篤な合併症として、角膜(黒目の)感染症があげられます。感染がひどい場合には、治療を行なっても失明してしまうことがあります。

そのようなことがおこらないために、コンタクトレンズを使用するときは

1:装用の期間や時間をきちんと守ること
2:必ず眼科で定期検診を受けること

がとても重要になります。最近はインターネットで購入したり、量販店で購入して、眼科の診察を全く受けていない人も増えています。コンタクトレンズは高度管理医療機器であり、慎重に使用しなければいけないことを理解していただき、必ず眼科で定期検査を受けるようにしていただきたいです。


たけなか眼科院長  竹中丈二

このブログでは身近な目の病気のことや、目に関する新しいことがらなどを書いていきたいと思います。

第1回目は最も身近な病気の1つである白内障についてです。

白内障は高齢になれば、だれもがなる病気で、目の中の水晶体というレンズが濁る病気です。年齢とともに進行し、視力低下やかすみを自覚します。また濁りに光が乱反射してまぶしさを感じる方もいます。治療は、初期の段階では点眼を使用することがありますが、見えにくくなった段階では手術が必要になります。手術は水晶体の濁りを取り除いて、透明な人工レンズを目の中に入れます。手術機器や技術が向上したため、手術は10分程度で可能になりました。

ところで、最近高齢者の自動車事故の話題が上がっています。
交通事故と、白内障は実は関係があると言われています。高齢者の事故は、認知機能の低下が原因とされていますが、視機能も大きく関与しています。
米国では白内障と診断され手術を受けた群の5年間の事故発生率が、手術を受けなかった群の約半分におさまっていたという報告があります。また白内障の進行が、認知症を増悪させる可能性が言われており、白内障手術を行なうことで認知機能を改善したという論文が日本でもいくつか発表されています。つまり白内障は見えにくさに加えて、認知機能を低下させ、それが高齢者の交通事故の一因となっている可能性があるといえます。運転時などに見えにくさを感じていれば、一度眼科で検査を受けることをおすすめいたします。

たけなか眼科院長  竹中丈二